着々と進む会計システム改善。でもボランティア環境は悪化?
皆さん、こんにちは。お久しぶりです。
11月からようやく会計システムが稼動し、12月2日には、1回目の月報を自動作成しました。
11月稼動に向けて突貫工事でやって来ましたが、とりあえず、データエントリー系のプログラムを先行稼動させ、給与計算や月報作成は後回しでした。しかし、給与計算や月報作成が自動でできなければ、ラウラ会長の負荷は減りません。彼女の負荷を減らすのに最も威力を発揮する機能が後追いで完成し、ようやくお披露目となりました。
12月2日、ラウラ会長に、「月報を作りましょう。」と話を持ちかけましたが、忙しい様子。そして、驚いたことに、新プロジェクトで昨月から雇用している選任職員に、月報を手書きで作らせていました。
「何を無駄なこと、させとんねん!」と言いたいところですが、こういうことは日本でも良くあることです。昔からの事務方は、コンピュータを信じません。そろばんや電卓叩いて帳票作って、コンピュータが出す帳票と比較チェックして、よくいちゃもん付けてきたのを思い出します。特に工場の物量計算は、元々のデータソースが違っていたり(事務方の元データは帳簿。コンピュータ処理の元データは、計測機器からスキャンされたデータを区分求積したもの。)して、多少の違いが出ます。そういうのは、技術屋からすると、誤差範囲と理解しますが、事務方には許せません。1円でも違えば再計算という姿勢できますので、厄介なものです。説得するのに無駄な工数を割いたものでした。
さて、話をパナマに戻しましょう。ここは、パナマ。そんな細かなことまでもちろん追求されませんが、彼女は、なぜか従来どおりの帳票を作っていました。
「こういうのは、これからは、バーコードを2つ読ませるだけで自動作成できちゃうから、作る必要ないんだよ。」っと教えてあげましたが、まだ理解できていません。私がこれまで、なぜ遅くまで仕事して、このシステムを作ってきたのか全然理解していないことが良く分かりました。
そこで、目の前で、実演してみました。
まず、カルネ(APROVACA会員の身分証明書)に印刷されたバーコードを読み取ります。次に、前月分月報作成用バーコードを読み取ります。はい、これだけです。プリンタからは、5種類の帳票が出てきます。
・収入・支出月報(概要)
・収入・支出月報(詳細)
・国別来園客数月報・・・1位:パナマ、2位:米国、3位:カナダ
・出勤記録・給与月報(全員分)
・売上・売上報酬月報(全員分)
どうだ!とばかりに、自信満々にやってみたのですが、ラウラ会長の反応はイマイチです。感動も何もありません。当たり前だという雰囲気でもない。やはり、よく分かっていないようです。
帰り際に、「今晩ゆっくり見て勉強してくるわ。」だって。。。
11月は本当に大変でした。初旬は、たくさん観光客が来てくれて繁盛していましたが、逆に、アテンドも手伝いながら、システム開発も進めなければなりません。11月3日は、パナマのコロンビアからの独立記念日で、各地で盛大にパレードが行われます。私も楽しみにしていましたが、当日、会員が誰も来なかったため、一人で留守番。どこへも出て行けず、遠くから聴こえてくるパレードの音楽を聴きながら、黙々とシステム開発を行ったり、客のアテンドをしていました。
俺は何をしてんねん。。。ていうか、会員は何をしてんねん。。。て言いたくなります。
そのことを、行き着けの飯屋で話したら、店の主人は「酷いわねえ。みんな働かなきゃ駄目よ。私なんか、毎日働いてるわ。休みなんか無いんだから。。。」って。この言葉に、ホッとしたというか、これがおかしいと考えるパナマ人がいると分かり、嬉しくなりました。
気づけば、自分だけ一生懸命になっていて、ひょっとして、俺が間違っているのかなって思ってしまうことがあるんですが、パナマ人からしても、やはり、うちの会員は怠けすぎなのだと再認識しました。もっとモチベーションを引き上げて行かなければなりません。
で、今月の出勤記録・給与月報を見て、びっくり。
1ヶ月一人当たり20〜30時間の労働で、全員の延べ労働時間は736時間になりましたが、そのうち、私一人で344時間も働いていました。約半分です。いや、実質的には、半分以上でしょう。ここの会員は、出勤しても、午前中は、自分たちの食事を作ることが主な仕事で、午後は、客が来なければ、おしゃべりして過ごし、時間が来たら帰る人もかなりいるので、そういうのを差っ引けば、半分以上になっちゃいます。
私は元々システムエンジニアですから、日本にいたときも、激務を経験していましたが、今は、それ以上かもしれません。
月間344時間なんて、これまでの記録更新です。(20代の頃、まだバブルの頃に、月間残業160時間というのがありました。労働時間330時間くらい。それを抜いちゃいました。)
以前勤めていた会社だったら、一発で、健康診断の対象者入りです。
何せ、ここでは、職場に住んでいるので、通勤時間も仕事に捧げてやっています。それに休みを取りにくい。誰も来なければ、私がお留守番をしなければならないわけで、そういう日が結構あります。
知らず知らずのうちに、私は、彼らの奴隷になっているのかも。。。
唯一の救いは、人間関係とかで困らないこと。いや、人を指導していくのは大変で、困ることもあるんですが、ここの人たちは、みな明るくて、ストレスが溜まらない。だから、気持ちよく仕事をしているうちに、こんな風になっちゃった。。。
でも、体力的には限界です。8月8日にエルバジェに着いてから約4ヶ月、一日も休みを取らずに働いていますが、特にこの2ヶ月間は、月間300時間以上のペースで働いているので、いくらストレスが溜まらないからといっても、体の方には軋みが出てきています。最近では頭痛もするまでになってきています。
やはり、SEやりながら、村落隊員やり、JICAプロジェクトの推進もやるのは無理があります。
今年、ここに来てから、隊員から聞いたのですが、亡くなられた三浦さんは、過労で亡くなられたとか。。。私も真相は良く知らないのですが、彼女の最期の状況が今頃になって分かるような気がします。ここで真剣にやっていたら、本当に大変だと思います。やることが一杯あるし、何しろ、連中は働かない。。。それを変えていくのには、相当な労力が要るのです。
来年2月には、青年海外協力隊の隊員がここに入ります。大いなる期待をもって来てくれることでしょう。その彼に負担がかからないようにするためには、まず、今のシステムの品質を上げ、問題を全て解決させること。そして、新JICAプロジェクトを円滑に進めていかなければなりません。システムの方は、かなり精度が上がってきましたが、完成したら、次にはホームページ作りや職員教育。PC教育や自動車教習など、やること一杯。その中で、新プロジェクトを推進していくというのは大変厳しい状況になってきました。
あと3ヶ月、体が持ち堪えるか。。。
11月からようやく会計システムが稼動し、12月2日には、1回目の月報を自動作成しました。
11月稼動に向けて突貫工事でやって来ましたが、とりあえず、データエントリー系のプログラムを先行稼動させ、給与計算や月報作成は後回しでした。しかし、給与計算や月報作成が自動でできなければ、ラウラ会長の負荷は減りません。彼女の負荷を減らすのに最も威力を発揮する機能が後追いで完成し、ようやくお披露目となりました。
12月2日、ラウラ会長に、「月報を作りましょう。」と話を持ちかけましたが、忙しい様子。そして、驚いたことに、新プロジェクトで昨月から雇用している選任職員に、月報を手書きで作らせていました。
「何を無駄なこと、させとんねん!」と言いたいところですが、こういうことは日本でも良くあることです。昔からの事務方は、コンピュータを信じません。そろばんや電卓叩いて帳票作って、コンピュータが出す帳票と比較チェックして、よくいちゃもん付けてきたのを思い出します。特に工場の物量計算は、元々のデータソースが違っていたり(事務方の元データは帳簿。コンピュータ処理の元データは、計測機器からスキャンされたデータを区分求積したもの。)して、多少の違いが出ます。そういうのは、技術屋からすると、誤差範囲と理解しますが、事務方には許せません。1円でも違えば再計算という姿勢できますので、厄介なものです。説得するのに無駄な工数を割いたものでした。
さて、話をパナマに戻しましょう。ここは、パナマ。そんな細かなことまでもちろん追求されませんが、彼女は、なぜか従来どおりの帳票を作っていました。
「こういうのは、これからは、バーコードを2つ読ませるだけで自動作成できちゃうから、作る必要ないんだよ。」っと教えてあげましたが、まだ理解できていません。私がこれまで、なぜ遅くまで仕事して、このシステムを作ってきたのか全然理解していないことが良く分かりました。
そこで、目の前で、実演してみました。
まず、カルネ(APROVACA会員の身分証明書)に印刷されたバーコードを読み取ります。次に、前月分月報作成用バーコードを読み取ります。はい、これだけです。プリンタからは、5種類の帳票が出てきます。
・収入・支出月報(概要)
・収入・支出月報(詳細)
・国別来園客数月報・・・1位:パナマ、2位:米国、3位:カナダ
・出勤記録・給与月報(全員分)
・売上・売上報酬月報(全員分)
どうだ!とばかりに、自信満々にやってみたのですが、ラウラ会長の反応はイマイチです。感動も何もありません。当たり前だという雰囲気でもない。やはり、よく分かっていないようです。
帰り際に、「今晩ゆっくり見て勉強してくるわ。」だって。。。
11月は本当に大変でした。初旬は、たくさん観光客が来てくれて繁盛していましたが、逆に、アテンドも手伝いながら、システム開発も進めなければなりません。11月3日は、パナマのコロンビアからの独立記念日で、各地で盛大にパレードが行われます。私も楽しみにしていましたが、当日、会員が誰も来なかったため、一人で留守番。どこへも出て行けず、遠くから聴こえてくるパレードの音楽を聴きながら、黙々とシステム開発を行ったり、客のアテンドをしていました。
俺は何をしてんねん。。。ていうか、会員は何をしてんねん。。。て言いたくなります。
そのことを、行き着けの飯屋で話したら、店の主人は「酷いわねえ。みんな働かなきゃ駄目よ。私なんか、毎日働いてるわ。休みなんか無いんだから。。。」って。この言葉に、ホッとしたというか、これがおかしいと考えるパナマ人がいると分かり、嬉しくなりました。
気づけば、自分だけ一生懸命になっていて、ひょっとして、俺が間違っているのかなって思ってしまうことがあるんですが、パナマ人からしても、やはり、うちの会員は怠けすぎなのだと再認識しました。もっとモチベーションを引き上げて行かなければなりません。
で、今月の出勤記録・給与月報を見て、びっくり。
1ヶ月一人当たり20〜30時間の労働で、全員の延べ労働時間は736時間になりましたが、そのうち、私一人で344時間も働いていました。約半分です。いや、実質的には、半分以上でしょう。ここの会員は、出勤しても、午前中は、自分たちの食事を作ることが主な仕事で、午後は、客が来なければ、おしゃべりして過ごし、時間が来たら帰る人もかなりいるので、そういうのを差っ引けば、半分以上になっちゃいます。
私は元々システムエンジニアですから、日本にいたときも、激務を経験していましたが、今は、それ以上かもしれません。
月間344時間なんて、これまでの記録更新です。(20代の頃、まだバブルの頃に、月間残業160時間というのがありました。労働時間330時間くらい。それを抜いちゃいました。)
以前勤めていた会社だったら、一発で、健康診断の対象者入りです。
何せ、ここでは、職場に住んでいるので、通勤時間も仕事に捧げてやっています。それに休みを取りにくい。誰も来なければ、私がお留守番をしなければならないわけで、そういう日が結構あります。
知らず知らずのうちに、私は、彼らの奴隷になっているのかも。。。
唯一の救いは、人間関係とかで困らないこと。いや、人を指導していくのは大変で、困ることもあるんですが、ここの人たちは、みな明るくて、ストレスが溜まらない。だから、気持ちよく仕事をしているうちに、こんな風になっちゃった。。。
でも、体力的には限界です。8月8日にエルバジェに着いてから約4ヶ月、一日も休みを取らずに働いていますが、特にこの2ヶ月間は、月間300時間以上のペースで働いているので、いくらストレスが溜まらないからといっても、体の方には軋みが出てきています。最近では頭痛もするまでになってきています。
やはり、SEやりながら、村落隊員やり、JICAプロジェクトの推進もやるのは無理があります。
今年、ここに来てから、隊員から聞いたのですが、亡くなられた三浦さんは、過労で亡くなられたとか。。。私も真相は良く知らないのですが、彼女の最期の状況が今頃になって分かるような気がします。ここで真剣にやっていたら、本当に大変だと思います。やることが一杯あるし、何しろ、連中は働かない。。。それを変えていくのには、相当な労力が要るのです。
来年2月には、青年海外協力隊の隊員がここに入ります。大いなる期待をもって来てくれることでしょう。その彼に負担がかからないようにするためには、まず、今のシステムの品質を上げ、問題を全て解決させること。そして、新JICAプロジェクトを円滑に進めていかなければなりません。システムの方は、かなり精度が上がってきましたが、完成したら、次にはホームページ作りや職員教育。PC教育や自動車教習など、やること一杯。その中で、新プロジェクトを推進していくというのは大変厳しい状況になってきました。
あと3ヶ月、体が持ち堪えるか。。。
- 2009.12.05 Saturday
- 活動報告
- 08:36
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- by cospa
毎日残業大変そうですね。
ところで過労死になる危険の残業時間が月間80時間以上とNHKラジオで聞いたことがあります。
自分の労働時間、といってもピーク時の約100日を計算したら月間420時間でした。
まだ元気です。というか危なかった?
以前「ためしてガッテン」で疲労と疲労感の違いを見ました。目から鱗の事実がわかり大変参考なりました。
過労死しないために是非見てください。
http://cgi2.nhk.or.jp/gatten/archive/program.cgi?p_id=P20091104
報酬や達成感が過労死を招くようです。
ひょさんの熱い想いがスタッフに伝わるといいですね。
それでは、また。